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タラ号をご存知ですか?
タラ号はフランスを拠点とし環境問題を啓発するために立ち上げられた海洋調査を主とする調査船の名前で、現在アニエス・ベーCEOが所有者となり科学者、学者のみならず芸術家なども乗船させて、世界各国の海洋を調査と環境問題の啓蒙活動のために航海を続けています。
歴史は古く1989年に遡り、国連の支援を受けながら環境保護などをしていたこともありますが、ブラジルで海賊に襲われ活動が終結されるという事態もありました。
これまでの活動
2003年から開始された「気候変動の海洋生物への影響」の調査では北極生態学研究グループの研究者がタラ号に乗船しグリーンランドへ。
2004年には南ジョージア探査、2005年にはアーティスト、写真家が各々のプロジェクトのために南極へ航行し、映画の撮影などもされました。
そして、2009年の海洋プロジェクトによる全地球規模の海洋調査研究では膨大なデータが集められ、それらは2015年に雑誌「サイエンス」に論文として掲載されるという、大きな成果をあげています。
2017年は日本へ
そして2016年からは「サンゴ礁の生物多様性の実態を把握する」という目的で、アジア太平洋地域におけるサンゴ礁の調査を開始しており、なんと2017年2月には日本にも寄港の予定が組まれています!寄港の際はぜひ、タラ号に会いに行ってみたいものですね。
<現在発表されている日程>
2017/2/8 小笠原
2017/2/18 福岡
2017/2/24 広島
2017/2/28 神戸
2017/3/9 横浜
2017/3/19 東京
2017/3/24 下田
2017/3/29 高知
2017/4/20 沖縄
ちなみにリアルタイムな活動報告は公式サイト にて配信されているので興味のある方はこちらで。
また「最終目的地が日本」「仙台にも寄港」という情報も過去にはあったのですが、現在はその情報は記載されていないのでこちらも気になるところですね。
それにしても、環境調査に一起業が携わってこれまで大きな成果をあげるというのは驚きでした。日本のように、国の予算が降りず研究者自らが募金を募るような過酷な環境を考えると、日本でもこのようなダイナミックな動きが広がってほしいなと思います。
また、宇宙開発も海洋研究も全て人類の営みに通じる研究で決して無駄ではない、むしろ必要なのだという事を、このようなプロジェクトを通じて私達にもっともっと周知されると嬉しいですね。
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